猫とへび
猫のふさちゃんはいつも決まって白い綿で遊ぶ。
以前、猫のきもちの付録を友達からもらったので、その付録のテントみたいなのの中についていた白い丸い綿のボンボンみたいなやつ○。
今や見る影もなく形が崩れ、丸かった綿が引きちぎられたように縦長くなっており、薄汚い黒ずんだぼろボンボンになっている。
似たようなものを買ってきて猫に何度か与えてはみたものの、全く見向きもせず、絶対にこのぼろボンボンとしか遊ばない。
廊下で暴れてるな~と思ったら、このボンボンで遊んでいる。
また、遊び方が激しいのか、なぜこんなところにボンボンが!!???
という場所に、そっと汚いボンボンがあったりする。
よく私の部屋の机の上にあったり、母のバックの奥底に入ってたりした日もあった。
そしてボンボンがよく行方不明になったりもする。
ある日、廊下で遊んでるな~と思い、階段下で猫がもぞもぞしていたので
ま~たボンボンでごそごそとしているなとほほえましく見ていたら、
びよ~んとヘビが階段下から出現してきた。
ヘビ!!!!!??
一瞬、目を疑う光景を目の当たりにする。
え??家の中だよね??
どこからヘビが!?
ふさちゃんヘビと遊んでたん??!!
それよりも、はよヘビ捕まえんと!!
と、いろいろ思うことはあるものの
とっさにトングを手に持ちヘビを捕まえようと奮闘する私。
うにょうにょするー!!うわ怖い(泣)と格闘しながらも、
なんとか捕まえることができて、外にヘビを投げ飛ばす。
ふさちゃんが無事でよかった・・・。
ホッとするも興奮冷めやらぬ私は母にヘビが家の中にいたことを報告。
「なんで家の中にヘビがおると??!」と母。
いや、こっちが聞きたい!!
一昨年、ふさちゃんが大けがしたのをきっかけに、外の出入りは自由にしてたのを、
ここ2年くらいはずっと家の中で、外に出さないようにしてたのに。
外に出してた時は鳥やらヘビやらモグラやらセミやらといろんなものを家の中に持ち込んでいたけど・・・。
モグラを畑から捕まえてきてた時は、初めてモグラの鳴き声を聞いた。
家中に響いた、この世の終わりかと思えるくらいに恐怖が伝わってくる、
おぞましい悲鳴に近い鳴き声だったのを今でも鮮明に覚えている。
しかも朝早い時間帯で、心臓バクバクしてそれから寝つけなかったし。
起きたら、玄関には横たわっているモグラの姿があった・・・。
これはふさちゃんの仕業じゃなくて、行方不明になった猫の蘭丸の話。
後日、家の補修で業者が床下に入る機会があって、
業者の人曰く、ヘビの抜け殻があったとの報告を受けた。